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小5の壁 中学受験国語で失速する子の共通点と対策

小4までは解けていたのに、小5になって国語の問題が難しく感じられる。そんなときは、使っている本文と答案を比べ、どこから意味を追えなくなったかを確かめます。ここでは、抽象的な主張と具体例の関係を捉えにくい場合を扱います。

難しい文章で止まる場合は、本文全体の流れをつかんでから設問に必要な箇所を詳しく読む手順を確かめます。

小5の壁の正体は「抽象度」が上がること

出来事が順に進む文章なら、具体的な行動を追って話の筋をつかめることがあります。例えば、主人公が転んで泣き、友達に励まされて元気になる、という話です。

一方、一つの出来事に複数の感情が描かれた物語や、具体例を通して抽象的な主張を述べる説明文では、出来事を追うだけでは足りません。今使っている本文にどのような構造があるかを見ます。

抽象的な語句で止まるのか、具体例が何を説明しているかが分からないのかで、必要な練習は変わります。学年が上がったことだけを原因にせず、実際のつまずきを確かめます。

なぜここで型が効き始めるのか

具体的な出来事は追えるのに主張をつかめない場合は、具体例と筆者の考えを結びつける練習をします。

ここで効いてくるのが、本文全体の方向をまず掴んでから細部に降りるという、マクロ→ミクロの読み方です。抽象度の高い文章ほど、一文一文を追うだけでは全体の主張を見失いやすくなります。先に「この文章は結局何を言おうとしているのか」を一文でつかんでおくと、抽象的な語句や複雑な心情描写が出てきても、それを全体のどこに位置づければよいかの見当がつけやすくなります。マクロ→ミクロの型の具体的な使い方は、こちらの記事で詳しく整理しています。

文章が難しくなったと感じたら、語句の意味と、文同士のつながりを確かめます。マクロ→ミクロは小5に限る技法ではなく、今使っている文章でも練習できます。

失速する子に共通する特徴

成績が下がったときは、答案と本文を並べ、次のような読み方をしていないか確かめます。

  • 具体的な出来事や言葉はそのまま覚えられるが、それが「何を表しているか」を一段抽象化して考えるのが苦手
  • 傍線部の前後だけを読んで解こうとし、本文全体の主張に立ち戻らない
  • 抽象語彙(たとえば「対比」「普遍性」「主体性」のような言葉)を、意味があいまいなまま読み飛ばしている
  • 設問文自体の抽象度(「筆者の考えとして最も適切なものを選びなさい」のような聞き方)に慣れておらず、何を聞かれているか掴む前に選択肢を読み始めてしまう

どこでつまずいたかによって、語彙を確かめるのか、文章の流れを整理するのか、設問を読み直すのかを決めます。学年だけで原因を決めず、間違えた問題から見ていきます。

設問で実演してみる

架空の説明的文章で考えてみます。「地域の祭りが、効率だけを求める現代社会の中で、あえて非効率な手間をかけ続ける理由」を論じた文章があり、傍線部で「この非効率さこそが価値を生む」とあるとします。具体例には「準備で顔を合わせて協力することが、地域のつながりを作っている」と書かれているものとします。設問は「傍線部の内容として最も適切なものを選びなさい」です。

傍線部の前後だけを読み、「手間がかかっている」という事実だけで選ぶと、その手間が何を生むのかを答えられません。即答法では、選択肢を見る前に本文全体の流れを確かめ、本文を根拠に答えの方向を考えます。

マクロから入る子は、まず本文全体で「効率か、非効率か。筆者は非効率さの中にある価値を支持している」という対比構造を掴みます。そのうえで傍線部に降り、非効率な手間が何を生んでいるのか(この例では地域のつながり)を本文中の根拠から探し、選択肢を消去法で絞り込みます。同じ傍線部でも、全体の主張と具体例を対応させて、根拠を確かめます。選択肢問題の絞り込み方はこちらの記事、記述で同じ手順を使う場合の型はこちらの記事でも扱っています。

家庭でできる対策

小5の壁を越えるために、家庭で無理なく取り組める練習をいくつか挙げます。

  • 文章を読み終えた直後に「結局どんな話だった?」と一文で言わせる。うまく言えない場合は、まだミクロの情報だけを拾って読んでいる可能性があります
  • 本文中に出てきた抽象語(対比・普遍性・主体性など)を書き出し、自分の言葉で言いかえられるか確認する。換言できない言葉は、意味があいまいなまま読み飛ばしているサインです
  • 設問文を読んだ直後に、何を聞かれているかを子ども自身の言葉で言い直させる。選択肢を読む前にこの一手間を挟むだけで、的外れな選択を減らせます
  • 間違えた問題を、マクロを外したのかミクロで外したのかで振り返る。同じ不正解でも原因が違えば、対策も変わります

予習シリーズなど、小5で使う教材そのものの進め方についてはこちらの記事でも取り上げていますので、あわせて参考にしてください。

抽象的な表現で止まった箇所は、必要な読み方を確認する機会です。学年だけで判断せず、本文の語句と具体例を結びつけられるかを確かめます。

個別指導のご相談

小5の壁を越えるための読解の型は、家庭での声かけだけでなく、実際の問題演習の中で繰り返し練習することで定着します。ひとりで型を入れるのが難しいと感じる場合は、国語先生.COM の個別指導でも対応しています。ご相談は国語先生.COMまたは公式LINEからお気軽にどうぞ。