中学受験国語の小4で設問を読み飛ばす子へ、一問三分の練習法
本文の内容をつかめていても、設問が聞いていることと違う答えを選ぶことがあります。例えば、気持ちを問われているのに出来事だけを答えたり、理由を問われているのに感想で終わったりする場合です。まず、設問で何を答えるよう求められているかを確認します。
設問を読んでも、答えることをつかめていない
設問文を目で追うだけでは、聞かれている内容をつかめたかは分かりません。「何を答える問題か」を一言で言ってから本文に戻ると、答えとして探す内容を確かめられます。
本文の大枠(マクロ)をつかんでから傍線部(ミクロ)に降りる読み方は読解の型の記事で扱っていますが、設問文自体にも同じ発想が必要です。設問文を読む段階でも、まず「何を答える設問か」という大枠を一言で決めてから、本文のどこを探すかというミクロの作業に入る。この順番が崩れていると、本文がどれだけ読めていても設問で外します。
条件語を丸で囲み、答えることを一言で言う
設問文の中から、答え方を決める言葉だけを丸で囲みます。小4のうちは種類を絞ったほうが続きます。まず次の三つを確認し、字数や指定語句などの条件も見落とさないようにします。
- 聞かれているのは気持ちか、理由か、様子か(「〜のはなぜですか」「〜気持ちとして」など)
- 選ぶのか、書くのか、抜き出すのか(設問の答え方そのもの)
- 「適切でないもの」「合わないもの」のように、向きが反対になっていないか
丸で囲んだら、本文に戻る前に「これは理由を聞かれている設問」「これは気持ちと合わないものを選ぶ設問」と、自分の言葉で一言にして声に出させます。声に出す作業を挟むことで、設問文を読んだという事実と、聞かれている内容を理解したという事実の差がその場で分かります。言えない場合は、聞かれていることをつかめているか確かめるため、無理に本文へ進ませず、もう一度設問文に戻ります。
この一言が決まってから本文に向かうと、根拠探しの最中にも「これは理由の根拠になっているか、それとも気持ちの根拠か」を照らし合わせながら探せます。設問の条件を丁寧に確認する手順は設問条件を読み落とす子向けの記事でも詳しく整理していますが、小4の段階ではまず条件語を囲むことと一言で言うことの二つだけに絞るほうが現実的です。
設問例で手順を確認する
「主人公が最後に笑ったのはなぜですか。本文中の言葉を使って説明しなさい」という設問で見てみます。
まず条件語を囲みます。「なぜですか」で理由を聞かれていること、「本文中の言葉を使って」で本文の語句を使うことの二つに丸がつきます。次に一言で言います。「これは、笑った理由を本文の言葉を使って説明する設問」。ここまでを声に出してから、本文の傍線部周辺に戻ります。
本文に戻ったら、笑った理由に関係する出来事や心情を確かめます。理由が一文にまとまっているとは限りません。複数の箇所を結びつける必要がある場合もあります。「本文中の言葉を使って説明する」問題では、抜き出しとは違い、必要な語句を使って文を組み立てます。文末は理由を答える形に整えます。これは換言そのものとは別の、設問に答え方を合わせる作業です。記述問題を解く5つのステップも参照してください。
選択肢問題でも同じ順番が使えます。「主人公の気持ちとして適切でないものを選びなさい」であれば、「気持ちを聞かれている」「適切でないものを選ぶ、向きが逆」の二つを丸で囲み、「これは、気持ちと合わないものを一つ選ぶ設問」と一言で言ってから選択肢に向かいます。本文から気持ちを考えたうえで各選択肢を照合し、その気持ちと合わないものを選びます。消去法や即答法そのものの使い方は選択肢問題の解法フレームに詳しくまとめていますが、どの解法を使う場合でも、設問の向きを先に確認する手順は共通です。
一問三分で区切って練習する
丸で囲む作業を一度教えても、普段の演習でだらだら時間をかけていると、条件を確認する習慣は定着しにくいものです。短い設問なら、一問三分を目安に区切って練習できます。長い記述や本文を初めて読む問題には、一律にこの時間を当てはめません。
配分の例は、条件を囲んで一言で言うのに三十秒、根拠を探すのに一分半、答えと見直しに一分です。時間内に終わらなければ、どこで止まったかを確かめ、問題の長さや本人の読み方に合わせて調整します。
進め方は次の手順です。
- 一問だけを選び、タイマーを三分にセットする
- 最初の三十秒で条件語を丸で囲み、答えることを一言で声に出す
- 残りの時間で本文に戻り、根拠を探して答えを書く
- 三分が終わった時点で手を止め、答え合わせより先に「一言で言えたか」を確認する
一言で言えなかった問題は、正誤にかかわらず設問文を読み直します。言えたのに間違えた場合は、本文の理解、根拠の選び方、答案の書き方を順に確かめます。一言で言えるかどうかだけで、原因を決めつけないようにします。
家庭で続けるときの注意
一問三分の練習は、一度に何十問もやらせる必要はありません。むしろ一日三問ほどを目安に、条件を囲んで一言で言う作業を丁寧に確かめます。量を増やすと、丸で囲む作業自体が作業的になり、声に出す部分がおざなりになっていくためです。
採点をするときは、正解か不正解かよりも先に、一言が言えていたかどうかを記録しておくと、数週間後に振り返ったときの変化が分かりやすくなります。設問を読む段階のずれは、本文の読解力を上げる練習とは別に、短い時間で繰り返すほうが直りやすい部分です。
個別指導のご相談
設問を読む段階でどこがずれているかは、実際の答案と解いている様子を見ながら確認すると癖がつかみやすくなります。家庭での練習だけでは一言で言う作業が定着しにくいと感じたら、国語先生.COMの個別指導でご相談いただけます。中学受験国語の体験授業などのお問い合わせは、公式サイトまたは公式LINEからお気軽にどうぞ。