小4の国語で最初につまずく3つのポイントと家庭でできる対策
小4で中学受験の国語を始めると、多くの家庭が同じところでつまずきます。語彙不足、設問を最後まで読まないこと、本文の順番を追えなくなることの3つです。土台づくりについては小4から始める中学受験国語の記事で語彙・音読・対話の重要性を解説しましたが、実際の問題演習の場ではこの3つのつまずきがそれぞれ違う形で現れます。どう見分けて対策するか、順番に見ていきます。
つまずき1:語彙不足で本文の意味が取れない
小4の教材に出てくる文章は、日常会話にはあまり出てこない言葉を含みます。「戸惑う」「素っ気ない」「気まずい」といった心情語は、テレビや動画ではほとんど使われないため、読んでいても意味がぼんやりしたまま通り過ぎてしまいます。
このつまずきの見分け方は簡単です。本文の内容を一言でまとめさせたときに、話の筋道がずれていたら、たいてい途中の語彙でつまずいています。音読させて詰まった箇所を確認するより先に、読み終えた直後に「さっきの話、どんな話だった」と聞いてみてください。答えが的外れなら、原因を探る前に、まず知らない言葉がなかったか本文を一緒に見返します。
家庭での対策は次の通りです。
- 分からない言葉に線を引かせ、辞書ではなく文脈から意味を推測させる
- 推測が外れていても、まずは推測した過程をほめてから正しい意味を伝える
- 週に1回、線を引いた言葉だけを集めて読み返す時間を作る
推測させる練習を挟むと、入試本文で知らない語に出会っても止まらずに読み進める力がつきます。逆にいきなり正しい意味を教えてしまうと、子どもは「分からなければ聞けばいい」と考えるようになり、自分で意味を捉えにいく姿勢が育ちません。
つまずき2:設問を最後まで読まずに答え始める
2つめのつまずきは、本文は読めているのに設問でつまずくケースです。「筆者の考えとして最も適切なものを選びなさい」という設問なのに、本文中に書かれている事実と合っているかどうかだけで選択肢を選んでしまう。あるいは「本文中の言葉を使って」という条件を見落として、自分の言葉だけで書いてしまう。こうしたミスは、読解力ではなく、設問文を読む姿勢の問題です。
小4のうちは、設問文が短いこともあって、最後まで読まずに「なんとなく分かった気になる」子が多く見られます。傍線部を見た瞬間に反射で選択肢を選び始めてしまうのです。これは即答法の悪い使い方で、即答法はあくまで消去法で選択肢を絞り込んだ上で使う技術であり、設問の条件を無視してよいという意味ではありません。
対策として、家庭では次の練習が効果的です。
- 設問文の条件部分(「〜字以内で」「本文中の言葉を使って」など)に線を引かせる
- 答え合わせのときに、条件を満たしていたかを内容の正誤より先に確認する
- 選んだ選択肢について「本文のどこが根拠か」を指させる練習をする
例えば「主人公が涙をこらえた理由として最も適切なものを選びなさい」という設問であれば、まず「理由を聞かれている」ことを確認させます。そのうえで選択肢を一つずつ本文と照らし合わせ、本文に書かれていない事情を付け加えている選択肢や、理由ではなく結果を答えている選択肢を消去法で外していきます。この根拠探しの手順を毎回同じ順番で踏ませることが、設問を丁寧に読む習慣につながります。選択肢問題の絞り込み方については選択肢問題の解法フレームの記事でさらに詳しく扱っています。
つまずき3:本文の順番を追えず行きつ戻りつする
3つめは、本文を読み進めるうちに、どこを読んでいるか分からなくなってしまうつまずきです。場面が変わったことに気づかず前の場面のつもりで読み続けたり、説明的文章で話題が転換したのに気づかず前の話題の文脈で選択肢を選んでしまったりします。
このつまずきが起きる子の多くは、本文全体の流れをつかまないまま、傍線部の周辺だけを行き当たりばったりで読んでいます。本文全体で何が起きているかという大枠(マクロ)を先につかんでから、傍線部の周辺(ミクロ)を読みに行く順番が身についていないのです。マクロからミクロへ降りる読み方の基本は読解の型を解説した記事にまとめていますが、小4の段階ではまず「場面が変わったところに印をつける」練習から始めるのが現実的です。
具体的には、次のような練習をおすすめします。
- 音読しながら、場面や話題が変わったと感じた行に鉛筆で線を引かせる
- 読み終えた後、線を引いた場所を指しながら「ここで何が変わった」と説明させる
- 説明的文章では「でも」「しかし」「つまり」などの接続語に丸をつけ、話がどちらへ向かったかを確認する
この練習を続けると、本文を読みながら頭の中に簡単な地図を作る感覚が身についていきます。地図があれば、設問で「本文の後半で述べられていることとして」と聞かれたときに、迷わず該当箇所へ戻れるようになります。
3つのつまずきをどう見分けるか
3つのつまずきは、まったく別の対策が必要なので、混同すると練習の効果が出ません。子どもが間違えたとき、原因を切り分ける簡単な目安を挙げておきます。
- 本文の内容をそもそも要約できない場合は、語彙不足を疑う
- 要約はできるのに設問で的外れな答えを選ぶ場合は、設問の読み方を疑う
- 要約もできて設問も理解しているのに根拠が見つけられない場合は、本文の順番を見失っていないか疑う
この3つを一緒くたにして「もっとよく読みなさい」と言ってしまうと、子ども自身もどこを直せばいいのか分からず、次も同じ間違いを繰り返します。原因を1つに絞って、その週はその対策だけに集中するほうが、結果として定着が早くなります。
個別指導のご相談
3つのつまずきのどこが原因になっているか自分では判断しにくい場合や、家庭での練習をどう組み立てればいいか相談したい場合は、国語先生.COM の個別指導でもご相談を受け付けています。中学受験国語の体験授業などのお問い合わせは、公式サイトまたは公式LINEからお気軽にどうぞ。