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国語の成績がテストごとにぶれる子へ 安定させる復習と時間配分

算数は前回80点、今回45点というような大きな上下があまり起きません。ところが国語だけは、同じ子なのに偏差値が10近く動くことがあります。「今回はたまたま調子が悪かった」で片づけがちですが、複数回のテストを並べると、ぶれには一定のパターンがあることが多いです。

成績がぶれる原因は、文章との相性・設問タイプ別の得意不得意・時間配分の3つに分解して考えると見えやすくなります。以下、それぞれどこで見分け、どう手を打てばぶれを抑えられるかを順に見ていきます。

ぶれを「調子」で片づけると同じ揺れを繰り返す

国語の点数が上下したとき、多くの家庭は「今回はたまたま難しかった」「集中できていなかった」という理由づけをします。実際にそういう回もありますが、毎回同じ言い訳で終わらせると、原因を特定する機会を逃し続けることになります。

ぶれを分析するときにまず必要なのは、単発の点数を見ることではなく、過去数回分のテストを並べて「どの回で、どの大問で落としたか」を一覧にすることです。1回だけでは偶然に見えることでも、3〜4回分を並べると、特定の条件がそろったときにだけ点数が落ちているパターンが見えてきます。

具体的には、次の3つの角度で答案を並べ直してみます。

  • 出題された文章のジャンル(物語文か説明文か随筆文か)ごとに正答率がどう違うか
  • 設問のタイプ(選択肢・抜き出し・記述)ごとに正答率がどう違うか
  • 大問の後半にいくほど正答率が落ちていないか(時間配分の問題)

この3つのどこに原因が集中しているかで、打つべき対策は変わります。

原因1:文章相性によるぶれ

国語の成績がぶれる最も分かりやすい原因は、出題される文章のジャンルとの相性です。物語文は得意だが説明文になると急に点数が落ちる子、逆に論理的な文章は読めるのに物語文の心情把握が苦手な子、どちらもよく見かけます。

相性のぶれが起きる理由は、ジャンルによって本文を読むときに掴むべきポイントが違うからです。物語文であれば場面の変化と心情の動きが軸になりますが、説明文であれば筆者の主張と対比構造が軸になります。この軸の違いを意識せずに、どちらのジャンルも同じ読み方で読んでいると、得意なジャンルの型がたまたまはまった回は点が伸び、はまらなかった回は点が落ちる、という不安定さが生まれます。

相性によるぶれかどうかを見分けるには、過去のテストを本文のジャンル別に並べ、正答率に明確な差があるかを確認します。差が大きい場合、苦手なジャンルの読み方そのものを鍛える必要があり、得意なジャンルの演習を増やしても差は縮まりません。

原因2:設問タイプ別のぶれ

もうひとつのぶれの原因は、設問のタイプによる得意不得意です。選択肢問題は安定して取れるのに、記述になると急に失点する。抜き出し問題は得意なのに、選択肢の最後の2択で毎回外す。こうした偏りがあると、その回にどのタイプの設問が多く出たかによって、総合点が上下します。

例えば、ある模試で記述の配点が全体の3割を占めていたとします。記述が苦手な子は、読解自体は前回と変わらなくても、配点の分だけ点数が下がって見えます。これは実力が落ちたのではなく、配点の偏りが表面化しただけです。

設問タイプ別のぶれを見分けるには、テストごとに「選択肢の正答率」「抜き出しの正答率」「記述の正答率(部分点も含めた得点率)」を別々に記録します。3つのうちどれか1つだけが安定して低い場合、そのタイプの解法を重点的に鍛えることでぶれ全体が縮小します。選択肢問題であれば即答法と消去法の使い分けをこちらの記事で、記述問題であればゴール設定から根拠探しまでの手順をこちらの記事でそれぞれ扱っています。

なお、設問タイプ別に見ても大きな差がなく、どのタイプもまんべんなく点を落としている場合は、タイプ別の対策よりも先に、本文を読む段階の型(マクロ→ミクロ)が定着しているかを疑うべきです。この読み方の型はこちらの記事で解説しています。

原因3:時間配分によるぶれ

3つ目の原因は、文章相性でも設問タイプでもなく、単純に時間配分の失敗です。前半の大問に時間をかけすぎて、後半の大問にほとんど手をつけられずに終了時刻を迎える。これが起きた回だけ、極端に点数が落ちます。

このタイプのぶれは実力の変動ではなく試験運びの問題なので、原因を取り違えると対策を誤ります。「読解力が落ちた」と考えて問題演習を増やしても、後半に手をつける時間そのものが足りていなければ、演習量を増やした効果は次のテストに反映されません。

時間配分の失敗が疑われる場合は、答案を見て次の点を確認します。

  • 最後の大問が白紙、あるいは記述欄が極端に短いままになっていないか
  • 前半の大問に、他の回より明らかに時間をかけた形跡がないか
  • 普段は解けている易しい設問を、後半で時間切れのために飛ばしていないか

これらに当てはまる場合、原因は読解力ではなく時間の使い方にあります。テストごとのぶれという観点では、まず大問ごとにかけてよい時間の目安をあらかじめ決めておくことが効果的です。

家庭でできる時間配分の練習

時間配分によるぶれを抑えるには、本番のテストで初めて時間を意識するのではなく、普段の演習から時間を区切る練習をしておく必要があります。

1つめは、大問ごとに使える時間を事前に紙に書き出しておくことです。単純に等分するのではなく、配点が高い大問により多くの時間を割り振ります。目安を決めておくだけで、1つの大問に延々と時間をかけてしまう事態を減らせます。

2つめは、時間を区切って解く練習を、模試の前だけでなく普段の家庭学習にも取り入れることです。時間無制限で解く練習ばかりしていると、本番でも無意識に時間をかけすぎてしまいます。大問ごとにタイマーを使い、時間が来たら次の大問に進む練習を繰り返しておくと、本番でも同じ感覚で切り替えられます。

3つめは、テストが返ってきたら得点だけでなく「どの大問にどれくらい時間を使ったか」を本人に振り返らせることです。体感と実際の時間配分がずれていることは珍しくなく、このずれに気づくこと自体が改善の第一歩になります。

ぶれを記録する簡単な方法

3つの原因を一度に全部見分けようとすると大変に感じるかもしれませんが、やることは複雑ではありません。テストが返ってくるたびに、ノートの1行に「ジャンル・設問タイプ別の失点・大問ごとの所要時間の見当」を書き添えておくだけで十分です。答案の直しノートを作っている場合は、その記録に一列加えるだけで済みます。

3〜4回分たまった時点で並べて見返すと、ぶれの正体がどの原因に集中しているかが見えてきます。文章相性なら苦手ジャンルの読み方、設問タイプなら該当する解法、時間配分なら大問ごとの時間管理というように、原因ごとに打つ手も変わってきます。逆に言えば、原因を特定しないまま演習量だけを増やしても、ぶれの幅そのものは縮まりにくいということでもあります。

個別指導のご相談

国語の成績がぶれる原因は、文章相性・設問タイプ・時間配分のどれに当てはまるかが子どもによって違い、答案を丁寧に見ないと判断が難しい部分もあります。自己判断が難しい場合は、国語先生.COM の個別指導で一緒に原因を切り分けることもできます。ご相談は公式サイトまたは公式LINEからお気軽にどうぞ。