中学受験国語の記述を家庭で見直す、採点より根拠を確かめる方法
記述の答案を見ていると、模範解答と表現が違うため、丸かバツかを決めにくいことがあります。けれども、家庭で記述に点数や丸バツを付けようとすると、本文にない基準で答案を狭く見てしまったり、採点直後の親子のやり取りが答案への苦手意識につながったりします。
家庭で先に確かめたいのは、点数ではありません。設問が何を聞いているか、答案に本文の根拠があるか、本人がその根拠を説明できるかです。記述の採点や部分点の判断は、設問ごとの基準を持つ先生に任せ、家庭では次の解き直しにつながる材料を残します。
家庭で採点を決めない理由
記述問題では、同じ内容を別の言葉で書いても正答になることがあります。反対に、模範解答の言葉を使っていても、設問に答えていなければ評価できません。本文のどの言葉を要素として扱うか、どこまでを部分点にするかは、問題ごとの採点基準によって変わります。
そのため、保護者が「これなら何点」「ここはバツ」と決めるより、答案を設問と本文に戻して読むほうが確かです。誤答の原因を分類し、記述の採点や講評が必要な答案は先生へ渡します。家庭での役割を分けると、本人は根拠を言葉にする練習に集中できます。
本文と答案を三つに分けて見る
見直すときは、問題文、本文の根拠、答案を並べます。順番は次の通りです。
- 設問の中心語を確認します。「なぜか」なら理由、「どのような気持ちか」なら心情を答える問題です。
- 本文で使った根拠を本人に指してもらいます。指せないときは、答えを直さず、どこを手がかりにしたかを一緒に探します。
- 答案が設問の中心語に答える形になっているかを読みます。理由なら「〜から」、心情なら気持ちの言葉で終えられているかを確認します。
この三つは採点表ではありません。どの手順で止まったのかを見つけるための確認です。本文根拠の探し方は、読解の型で扱うマクロ→ミクロの順序を使うと、傍線部の近くだけで決めにくくなります。
架空の答案で確かめる
設問を「主人公が友達からの手紙を読んで涙を流したのはなぜか。60字以内で説明しなさい」とします。本文には、転校で友達と離れる寂しさを我慢していた主人公が、手紙の「離れても、ずっと友達だから」という言葉を読んだとあります。
答案が「手紙に『ずっと友達だから』と書いてあって、うれしかったから。」だったとします。家庭で「半分正解」と採点する必要はありません。本人に、設問が理由を聞いていること、手紙の言葉を根拠にしたこと、転校の寂しさを我慢していた部分を答案に使ったかを順に確かめます。
本人が二つ目の根拠を見つけられなければ、その箇所に線を引き、次の解き直しで使う候補としてメモします。答案の採点や部分点が必要な場面では、問題と答案を先生に渡します。家庭で答案を書き直させるかは、採点直後ではなく、復習の時間を別に取ってから決めてください。
保護者ができる声かけ
保護者が答えを教えたり、採点を代わったりしなくても、本人の考え方は確認できます。
- 「設問は何を聞いている?」
- 「その答えは本文のどこを根拠にした?」
- 「本文の言葉を使うなら、どこを入れたい?」
- 「次に先生へ聞きたいのはどこ?」
答えが出ないときは、その場で正解を書き込まず、質問をメモしておきます。記述の採点には、設問の要求、本文の根拠、組み立て、字数と形式をまとめて見る必要があります。本人の答案をどう評価するかは、同じ問題の基準を見られる先生へ任せるほうが、家庭の役割として自然です。
復習は採点と時間を分ける
答案が返ってきた直後は、点数や正誤だけを確認します。記述をその場で書き直さず、復習する時間を別に決めます。その時間に、先生の講評や解説を見ながら、本文根拠と自分の答案の違いを確かめます。
直すときも、答案全体を写し直す必要はありません。設問の聞き方、根拠の抜け、文末のずれのうち、今回直す一つを決めます。答案の組み立ては記述問題の書き方5ステップを使い、本文に戻ってから書きます。
個別指導のご相談
記述の採点や、答案に必要な要素の確認は、設問と本文を照らして行います。お子さんの答案をどこから見直すか整理したい場合は、国語先生.COMのページから詳細をご覧いただくか、公式LINEからご相談ください。