LINEで相談

← ブログ一覧

中学受験国語 記述の字数が合わない子の削り方・増やし方

記述で字数が合わないときは、先に言葉を削ったり足したりするのではなく、設問が求める内容と本文の根拠をそろえます。字数は答案の条件の一つです。字数を埋めるために、本文にない事情や感想を加えることはできません。

まず、何を答える設問かを確認し、使う本文の言葉や出来事を選んで一文にします。そのあとで実際に数え、必要な部分だけを直します。

字数を数える前に決めること

答案には、少なくとも次の三つのうち、設問に必要なものを入れます。

  • 設問への答えになる結論
  • その結論を支える本文の出来事や心情
  • 二つの関係。理由、変化、対比など

どれを何個入れるかは、40字、60字、100字といった数字だけでは決まりません。「理由を一つ答える」のか、「心情の変化を説明する」のか、本文にどんな根拠があるのかで変わります。字数だけから根拠の数や種類を予測せず、必要な内容を本文と照合します。

架空の本文で字数を確かめる

次の本文を使います。

太郎は、けがで試合に出られなくなったことを誰にも言えず、ひとりで不安を抱えていた。弟が「一緒に見に行こう」と言うと、太郎は初めて事情を話し、胸のつかえが取れたようにうなずいた。

40字以内で、抱えていた事情を説明する

設問が「太郎はどのようなことで不安を抱えていたか。40字以内で説明しなさい」なら、答えは次のように書けます。

けがで試合に出られなくなった事情を誰にも話せずにいたこと。(29字)

設問は抱えていた不安の内容を聞いています。弟の発言はこの答えには必要ありません。別の設問で、事情を話せたきっかけまで問われたなら、弟の発言を根拠に加えます。「40字以内」なら、残りの字数を無理に埋める必要はありません。

60字以内でも、根拠を二つと決めつけない

設問が「太郎がうなずいた理由を、60字以内で説明しなさい」なら、弟の発言と太郎の行動を結びます。

弟に誘われ、誰にも言えずにいた事情を初めて話せて、胸のつかえが取れたように感じたから。(43字)

この答えは、弟の言葉をきっかけに事情を話し、気持ちが軽くなったことを示しています。60字以内だからといって、別の理由や感想をもう一つ加える必要はありません。本文にある要素を足すなら、設問への答えを支えるかを確かめます。

100字以内なら、変化を支える順番を示す

設問が「太郎の心情の変化を、100字以内で説明しなさい」なら、変化の前後ときっかけを入れます。

けがで試合に出られず不安だったが、弟の言葉で初めて事情を話せたことで、胸のつかえが取れたように気持ちが軽くなった。(57字)

100字以内でも、この本文から確かめられる内容だけで答えます。字数が余ったからといって、「弟との絆を感じた」「試合を前向きに見られるようになった」といった本文にない内容は加えません。

オーバーしたときは、重なりから削る

字数を超えた答案では、次の順で見直します。

  1. 設問がすでに示している語を繰り返していないか
  2. 同じ出来事や心情を二度説明していないか
  3. 「とても」「本当に」など、意味を変えない修飾語を外せるか
  4. 本文の長い表現を、意味を保った短い言い方にできるか

本文根拠や、設問が求める結論を削る前に、重なっている部分を探します。短くした結果、理由と結果のつながりが切れたなら、別の言葉に置き換えるのではなく、必要な要素を選び直します。

足りないときは、本文に戻って要素を探す

字数が足りない場合は、接続語や修飾語で埋めません。次のような、設問に必要なのにまだ書いていない要素がないかを本文で確認します。

  • だれが、何をしたのか
  • その出来事の前に、どんな状態だったのか
  • 出来事と心情・行動がどうつながるのか

必要な要素をすべて書いていて、「〜字以内」の条件も満たしているなら、短くても完成です。「〜字程度」と指定されている場合も、まず本文から補える要素があるかを確認します。意味のない接続語や修飾語を足して字数だけを合わせる方法は使いません。

核と根拠を組み立てる工程は、記述問題の書き方5ステップで確認できます。字数調整の前に、設問のゴールと本文根拠を対応させておくことが必要です。

家庭でできる練習

短い本文と設問を一つ選び、次の順で取り組みます。

  1. 設問が求める結論に線を引く
  2. 本文で使う根拠に印を付ける
  3. 必要な要素だけで答案を書く
  4. 句読点を含めるかなど、問題の数え方に従って字数を数える
  5. 削った言葉、足した言葉が本文と設問に必要かを説明する

同じ内容を機械的に40字、60字、100字へ引き伸ばす練習ではなく、設問の条件を変えながら必要な要素を選び直します。字数調整は、根拠を保ったまま答案を読みやすくする最後の工程です。

本文全体の流れから根拠を見つける読み方は、偏差値を上げる読解の型にまとめています。


個別指導のご相談

字数条件に合わせると内容が抜けたり、本文にないことを書き足したりしてしまう場合は、国語先生.COMの個別指導で答案と本文を照らし合わせながら練習できます。ご相談は公式サイトまたは公式LINEからどうぞ。