中学受験国語 接続語の空欄補充で前後の関係を確かめる解き方
接続語の空欄に候補を当てはめると、どれも自然に読めるように感じることがあります。そんなときは、前の文と後ろの文がそれぞれ何を述べているかを確かめ、意味の関係から選びます。
接続語の意味を知っていることに加え、本文の前後関係を読み取る必要があります。間違えたら、語の意味を知らなかったのか、文同士の関係を取り違えたのかを確かめます。
なぜ接続語の空欄補充が軽視されがちなのか
配点は試験によって異なります。点数の大小にかかわらず、選んだ接続語が前後の内容に合うかを確認します。
例えば、ある一文が理由を述べるのか、具体例を挙げるのかが分かると、段落の役割も整理できます。ただし、接続語の一問の正誤だけで、説明文全体を理解できているかは判断できません。
接続語を関係ごとに整理する
まず次の五つの関係を例として整理します。接続語にはほかにも選択・説明・転換などがあり、これで全てを分類できるわけではありません。
- 順接:前の内容が原因・理由となり、後ろに自然な結果が続く(だから・そのため・すると)
- 逆接:前の内容と後ろの内容が対立・矛盾する(しかし・ところが・けれども)
- 換言(言い換え):前の内容を別の言葉で言い直す(つまり・すなわち・いわば)
- 具体例:前の抽象的な内容を、後ろで具体的に示す(例えば・たとえば)
- 並列:前後の内容を同列に並べる、あるいは付け加える(また・そして・さらに)
選択肢の接続語がどの関係を表すか確かめます。一つの語が文脈によって違う働きをする場合もあります。仕分けたうえで、空欄の前後がどの関係にあるかを本文から判定するという2段階の作業に分解できます。
判定の手順:前後関係を先に決めてから接続語を選ぶ
読みやすさだけで選ぶと、意味の関係が違う候補を残してしまうことがあります。各候補が何と何をつなぐのかまで比べます。
正しい手順は逆です。まず空欄を無視して、前の文と後ろの文がそれぞれ何を言っているかを自分の言葉で確認します。そのうえで二つの文の関係を考えてから、選択肢を見ます。この順序を守れば、選択肢問題における即答法と同じ考え方で処理できます。
架空の例文で見てみます。
前の文:「昔ながらの商店街には、店主と客が顔なじみになり、世間話をしながら買い物をするような関係があった。」 後ろの文:「__、効率を優先したショッピングモールでは、店員と客の関係は一回限りの取引に近い。」
ここで空欄の前後を確認すると、前の文は「顔なじみの関係がある商店街」、後ろの文は「一回限りの取引に近いショッピングモール」について述べています。2つは対立する内容なので、これは逆接の関係です。選択肢に「しかし」「そのため」「例えば」が並んでいたとしても、対立関係を示せるのは「しかし」だけなので、前後関係を先に確定していれば迷わず選べます。
もうひとつ例を見ます。
前の文:「筆者は、便利さを追い求めることが必ずしも豊かさにつながらないと述べている。」 後ろの文:「__、便利な家電に囲まれて暮らす人が、家事の時間は減っても、家族と話す機会がなく寂しいと感じることもある。」
前の文は筆者の主張(抽象的な結論)、後ろの文は主張を説明する架空の具体例です。これは抽象→具体の関係なので、具体例の接続語である「例えば」が入ります。これに対して、「そのため」は原因→結果の順接関係を示す言葉であり、前の文が後ろの文の原因になっているわけではないので誤りです。原因と結果なのか、主張と具体例なのかを区別します。
よくある誤答パターン
- 逆接と換言の混同:「つまり」と「しかし」を、なんとなく話が変わる場面で両方使ってしまう
- 順接と具体例の混同:「そのため」と「例えば」を、後ろの文が前の文を補足していれば同じだと捉えてしまう
- 並列の軽視:「また」「さらに」を弱い接続語だと考え、対立や因果があるはずだと深読みしすぎる
誤答を見直すときは、接続語の知識と、前後の文の理解を両方確かめます。同じ内容の言い換えなのか、前の内容と異なることを述べているのかを、本文の語句で説明します。
空欄補充から要約力へつなげる
逆接や換言の接続語は、文章の流れを整理する手がかりです。ただし、「しかし」の後がいつも筆者の主張とは限りません。誰の考えを述べた箇所か、後の段落でどう扱われているかも確認します。
接続語を手がかりに、対比、言い換え、具体例などの関係を整理します。文章全体の読み方は説明的文章の読み方も参照してください。
家庭でできる練習:接続語だけを隠して先に関係を言わせる
家庭学習でできる練習として効果的なのが、本文中の接続語をすべて隠した状態で、前後の文の関係を子ども自身に言わせることです。「ここは対立している」「ここは言い換えている」と自分の言葉で説明できるかを確認してから、隠していた接続語を見せて答え合わせをします。
候補を選んだら、なぜその接続語が合うかを本文の内容で説明します。文章全体から細部を確かめる手順は、マクロ→ミクロの読み方でも確認できます。
個別指導のご相談
接続語で迷うときは、前後の文をどう結びつけたかを確認します。ひとりで前後関係の判定に自信が持てない場合は、国語先生.COM の個別指導で実際の文章を使いながら一緒に練習することもできます。ご相談は公式サイトまたは公式LINEからお気軽にどうぞ。