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中学受験国語の抜き出し問題|マクロ→ミクロで時間切れを防ぐ

抜き出しで何度読み返しても候補が見つからない場合は、探す内容と範囲を確かめます。設問の条件を整理し、本文のどの話題や場面と関係するかを考えます。

抜き出し問題には探し方の正しい順序があります。本文をやみくもに読み返すのではなく、本文全体の流れから候補を絞り、その箇所を詳しく読むマクロ→ミクロの順で探します。この「マクロ→ミクロ」という読み方の土台についてはこちらの記事で詳しく説明していますが、抜き出しでも、答えの方向を考えてから本文の文字列を確かめます。

抜き出し問題で時間を失う原因

本文を最初から何度も読み返している場合は、何を探していたかを振り返ります。語句の意味が分からない、条件を取り違えたなど、別の原因も確かめます。

なぜこうなるかというと、設問を読んだ瞬間に「探すべき場所の見当」をつけずに本文へ戻ってしまうからです。見当がないまま探すので、1回読んで見つからなければもう1周、それでも見つからなければまた最初から、という悪循環に陥ります。試験時間の後半になるほど焦りが強くなり、同じ段落を何度も読み直していることにすら気づかない、ということもよく起きます。

設問の内容と本文全体の流れから候補を絞り、その箇所を詳しく読みます。候補に答えがなければ、関係する別の段落や場面に範囲を広げます。最初の予想に固執しないでください。

マクロ→ミクロの探し方フロー

設問のキーワードを抽出
 ↓
本文の話題や場面のまとまりをつかむ(マクロ)
 ↓
キーワードと関係しそうな段落や場面を候補にする
 ↓
その段落内で文を1つずつ確認(ミクロ)
 ↓
字数・条件と照合して答えを確定

ステップ1:設問のキーワードから予想する

設問が「太郎が涙を流した理由を、本文中から〜字で抜き出しなさい」なら、キーワードは「涙」と「理由」です。本文を読みながら、すでに涙を流した出来事につながる場面を確かめます。理由が離れた箇所に描かれる場合もあります。

これは音読・初読時の読み方の問題でもあります。全体の流れが分からなければ、話題や場面を整理してから根拠を探します。初読の段階で「この文章はどんな話か」を一文で言えるようにしておくことが、抜き出し問題の対策そのものです。

ステップ2:本文をブロックに区切る

キーワードを抽出したら、次に本文全体をいくつかのブロックに区切ります。ここでいうブロックとは、段落記号ごとの区切りとは限らず、話のまとまりでとらえた本文の塊を指します。段落記号ごとに区切ってもよいですし、話の展開が変わる箇所(場面転換、話題転換)で区切ってもかまいません。まとまりの数は文章によって変わります。数を先に決めず、話題や場面の変化を確認します。

マクロでは、各段落や場面が何を扱うかを確かめます。最初と最後の文だけで判断できないときは、必要な箇所を読んで話題の流れをつかみます。

ステップ3:関係しそうなブロックを絞り込む

ステップ1で立てたキーワードの予想と、ステップ2で区切ったブロックの内容を照らし合わせます。「涙」「理由」というキーワードであれば、太郎の心情が動く場面が描かれているブロックが候補になります。関係するまとまりを候補にします。絞り込める範囲の広さは本文によって異なります。

絞り込みに自信が持てない場合は、候補を2つ残しておいてかまいません。無理に1つに決めつけて外すよりも、2つの候補をミクロで確認しにいくほうが結果的に速く済みます。

ステップ4:ブロック内を文単位で精読する(ミクロ)

候補にしたまとまりの中で、設問に答える内容を探します。設問と同じ語がある場合も、別の言葉で表されている場合もあります。語の一致だけでなく、人物・出来事・理由などの意味が合うかを確認します。

ステップ5:字数・条件と照合して答えを確定する

候補の一文が見つかったら、最後に設問の条件(字数、範囲、開始語、句読点を含むかどうか)と照合します。字数が合わないときは、本文に条件どおりの連続した文字列があるかを候補ごとに確かめます。文字数だけで機械的に前後をずらしてはいけません。

字数がどうしても合わないときは、そもそもステップ3のブロック選びが間違っている可能性を疑います。別の候補ブロックに戻ってミクロをやり直すほうが、同じ段落の中で無理やり字数を合わせにいくより正確な答えにたどり着けます。

抜き出し問題によくある失敗パターン

もうひとつ、よく見る失敗があります。抜き出し問題を選択肢問題と同じ感覚で解いてしまい、「本文にありそうな言葉」を自分で作文してしまうケースです。抜き出しはあくまで本文中の文字列をそのまま写す設問なので、選択肢問題の即答法や消去法(選択肢の解法フレームはこちらの記事で解説しています)とは求められる作業がまったく違います。似ているようで別物だと意識しておくだけで、この種の失敗はかなり減ります。

あわせて注意したいのは、抜き出す範囲を欲張りすぎることです。「それらしい一文」をまるごと抜き出すのではなく、設問の条件(字数、文末の形)に過不足なく合う範囲だけを切り出す意識を持たせると、字数調整の手戻りが減ります。


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